【ヒップシート】危ない?いらない?メリット・デメリット&抱っこ紐との違いを解説!

「ヒップシートって便利そうだけど、子どもが急に動いたら危ない気がする……」
「最近よく聞くけど抱っこ紐があるから、いらないかな?」
「かさばるみたいだし、もし使わなかったら荷物が増えるだけかも」

子どもとのお出かけは楽しいものですが、歩く→抱っこ→歩く→抱っこ……こんな繰り返しも、もれなくセットだったりしますよね。

そんなときに便利そうなのが、最近よく見かける『ヒップシート』。子どもをウエストポーチに乗せて抱っこするスタイルで、抱っこ紐みたいな面倒がなさそうです。

だからこそ「あのスタイルが安全かどうか」、とても気になりますよね。

この記事では、そんなヒップシートのメリットやデメリットも紹介しつつ、安全に使うためのポイントをまとめました。

※この記事は、「ありそうでなかった、あったらいいな」を具現化するバッグ研究家が監修しています。


ヒップシートは「使い方によっては」危ない

まず結論ですが、ヒップシートは使い方によっては危ないものといえるでしょう。でも製品そのものというよりも、使い方に問題のあるケースがほとんどです。

ヒップシートとは? 何歳から何歳まで使える?

そもそもヒップシートというのは、抱っこ紐の一種です。

「赤ちゃんが座れるシート(台座)」がついていることからヒップシートと呼ばれています。ウエストポーチ型の「腰巻タイプ」、ショルダーバッグ型の「肩掛けタイプ」、抱っこ紐のような「抱っこ紐タイプ」の3種類があります。

ヒップシートキャリアという製品もありますが、それが3つ目の「抱っこ紐タイプ」。ヒップシートに「キャリア」という赤ちゃんを入れる部分がついているものです。キャリアは着脱可能なものが多く、オプションで別売りの場合もあります。

対象年齢や支えられる体重は製品によってまちまち。基本的には「首がすわってから3〜4歳ごろまで」が対象で、体重は「15キロ程度まで」のヒップシートが多いようです。

抱っこ紐とはどう違う? どっちが楽? 必要?

ヒップシートは「いわゆる抱っこ紐」とどう違うのでしょうか。

ヒップシート抱っこ紐
重み 安定感 手軽さ
抱っこ紐 肩と腰に分散 ◎:体を包み込む
ヒップシート 肩か腰、一方に集中 △:シートに乗せる

ヒップシートは乗せるだけなので手軽ですが、そのぶん安定感はないので、子どもを手でしっかりと支えてあげる必要があります。

抱っこ紐は安定感があり両手をある程度自由に使えますが、サッと抱っこしたりおろしたりといった手軽さはありません。

こういった一長一短があるので、どちらか一方というよりも、子供が成長するにつれ使い分けるようになるママが多い印象です。

ヒップシートのデメリットと注意点【こんな使い方はNG!】

ヒップシートには以下のようなデメリットがあります。

<ヒップシートのデメリット>
①安定感がない、子どもの急な動きに対応できない
②両手フリー不可、おんぶ不可のものも多い
③肩or腰(ベルトをかけている部分)に負担がかかる、痛い
④シート部分に部材が入っているタイプはおなかに食い込んで痛い
⑤長時間の使用には不向き

 

「①安定感がない」は、消費者庁発表のヒップシートに関する事故のほとんどに関係しています。

子どもは急に伸び上がったり、眠って脱力したり、ぐずって暴れたりします。そんなとっさの動きに反応が遅れたり、抱っこする人が前かがみなどの不安定な姿勢をとったりすることで、落下のリスクが高まってしまうのです。

ヒップシートは抱っこする人の腕が頼り。使っている間は手を自由に使えないので「ながら抱っこ」はできませんし、長時間使用していると体にも負担がかかります。

また、キャリアがついているヒップシートや抱っこ紐でも、子どもを入れる部分から横や真下に滑り落ちる事例や、バックルの留め忘れによる落下の事例が複数あります。

どんなふうに抱っこするにせよ、ヒップシートや抱っこ紐に頼り過ぎず、安全には気を配りたいものです。

消費者庁によると、抱っこしての歩行中に前方や足元が見づらくなることで、ママやパパが転倒して子どもを落としてしまうアクシデントも多いそうです。合わせて気をつけてくださいね。

こんなにある!ヒップシートのメリット

なんとなく怖くなってしまったかもしれませんが、ヒップシートにはメリットもたくさんあります。

<ヒップシートのメリット>
①素早く抱っこしたり、おろして歩かせたりできてストレスフリー
②着脱が簡単
③程よい密着感、夏場にも使いやすい
④ただ抱っこするよりも体への負担が少ない
⑤長い期間使える
⑥収納付きで便利
⑦デザイン的に、抱っこ紐よりもパパにとって使いやすい

抱っこ紐は装着に手間がかかり、場合によっては誰かに手伝ってもらう必要すらあります。

でもヒップシートなら一人でサッと装着でき、抱っこしたりおろしたりも素早くできる上に、手だけで抱っこするよりも格段に負担が軽くなります。お出かけやお買い物などで活躍するのはもちろん、静かにおろせるので寝かしつけにも使えると大人気です。

キャリアをつければ安定感もグンと増すので、より安心して使えます。

正しく使いさえすれば、ヒップシートはとても便利なママたちの味方なのです。

ヒップシートはこう使おう!【不安解消&負担軽減】

ヒップシートを安全に使って抱っこの負担を軽減するために、一般的な使い方や、選び方のポイントを確認してみましょう。

ヒップシートの正しい使い方を知ろう

ヒップシートの基本的な使い方は、子どもをシートに乗せて腕で支えてあげるものがほとんどです。ちょっと座らせたり下ろせたりして、とにかく手軽。

でもそれが不安定さにつながっているので、装着方法については、メーカーの取扱説明書をしっかりと読んで理解することがとても大切です。

事故の事例を見ると、「読まなかった」「おさがりだったのでなかった」「上の子のときに使ってたから大丈夫と記憶に頼った」などの声がありました。これは非常に危険です。

子どもが落下すると、ほとんどは頭部にケガをします。中には深刻な事態に発展した例もあるので、使う前に一度は必ず取扱説明書を確認したいもの。手元にない場合は、メーカーのウェブサイトなどを探してみましょう。

ただし、腰巻タイプのヒップシートについてはよく「負担を減らすためにウエストベルトを腰骨より上にややきつめに固定する」とあります。

これに関して、製品によっては下部がおなかに食い込んで痛い、圧迫感がある、といった経験談をけっこう見かけました。帝王切開のママやおなかに傷がある人は、少し注意が必要かもしれません。

ヒップシートはいろいろなメーカーから出ていて、種類がとても豊富です。購入前にも後にも、仕様や取扱説明書はしっかり確認しましょう。

ヒップシートの選び方のポイント

いざ買ってみようと思っても、ECサイトで少し検索するとかなりの数のヒップシートが出てきて、どれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。

そんなときに役立つ選び方のポイントを、厳選して4つまとめました。

①ヒップシートのタイプで選ぶ
②対象月齢・年齢で選ぶ
③収納力で選ぶ
④素材で選ぶ(洗濯が可能かどうか、丈夫かどうか)

例えば①ですが、先に見た通り、ヒップシートはウエストポーチ型の「腰巻タイプ」、ショルダーバッグ型の「肩掛けタイプ」、抱っこ紐のような「抱っこ紐タイプ」の3種類。

肩こりに悩んでいるなら肩掛けタイプは避けたいですし、腰痛持ちなら腰巻タイプは選ばないほうがいいですよね。

こんなふうに、4つのポイントに自分や家族を当てはめて、機能面の条件を絞ってみてください。

そして最後に「コンパクトさやデザインなど見た目の好み」でフィルタリングすれば、いろんな意味で使いやすいヒップシートが選べるはずです。

おしゃれで使えるヒップシート+抱っこ紐+ウエストポーチ【KABAG hug】

家族での小さなお出かけ=「こでかけ」のオトモとして人気のバッグブランドKABAG(カバッグ)から、『KABAG hug(カバッグ ハグ)』が誕生しました。

『KABAG hug』は、ヒップシートの「危ない!」や「肩が痛い」というママたちの悩みを解決したくて作り始めた「ヒップシート+抱っこ紐+ウエストポーチ」のハイブリッド。急な「抱っこ!」にサッと応える、安全で便利、しかも負担の少ない理想のバッグを実現しました。

ママやパパの体の負担を軽減しつつ、6カ月から2歳の活発な子どもをしっかり支える設計で、バッグ本体の素材には地球想いのサステナブルな素材を使用。

「ヒップシートは子どもを落としそう」というママやパパの心配も、「落ちちゃいそう」という子どもの不安も解消する、しっかりハグする(抱きしめる)バッグです。

シーンに合わせて使い方は3WAY。抱っこ紐スタイル、腰に巻き付けるウエストポーチスタイル、斜めがけのショルダースタイルで使うことができます。

KABAGシリーズらしいユニセックスなデザインで、おしゃれなママやパパの日常にも溶け込みます。

急な「抱っこ!」にも即対応!「危ない!」も解決!

『KABAG hug』は、フタに抱っこ紐が隠されているウエストポーチ。

 

抱っこ紐やヒップシートを「わざわざ持っていく」感覚はありません。とっても身軽に出かけられるのに、急な「抱っこ!」にもサッと対応できます。

抱っこ紐部分には、軍用に開発され、現在は主にアウトドア製品に使われるリップストップナイロンを使用。軽量なのに高強度で耐久性があり、油や虫、カビにも強い素材です。薄手でもしっかりと子どもの背中を包み込み、抱っこを安定させます。

シートになるバッグのフタ部分は、子どものお尻や足に優しくフィットする形状です。通気性のいい柔らかなクッションも入っているので、ポーチの中身がゴツゴツ当たることもありません。

抱っこ紐は、使い終わったら素早く折りたたんでフタに収納できます。余計な荷物にならず、見た目もスマートです。

「肩が痛い」を解決!

『KABAG hug』は抱っこ紐型のヒップシートなので、抱いている子どもの体重を肩と腰に分散できます。

ママやパパの体に当たる本体の背面はメッシュ素材で爽やか&柔らか。緩やかなラインで体にしっかりフィットします。

台座の部分に補強材やスペーサーを使っていないので、おなかに当たったり食い込んだりして痛いといったこともありません。

バッグ全体の重さは約440グラム。簡易タイプということもありますが、抱っこ紐タイプのヒップシートとして圧倒的に軽量です。

「収納スペースがない」を解決!

KABAGシリーズならではの収納力も、しっかり確保しました。ヒップシートの下部分はすべて収納スペースで、「こでかけ」には十分な容量があります。

 

フロントポケットには携帯を入れて、4つの内ポケットがあるメインスペースにはお財布、オムツ、小さめの水筒、ウェットティッシュなど、タップリ&スッキリ入れることができます。

さらに、抱っこ紐の背中部分にもポケットをつけました。ミニタオルなどやわらかいものを入れると子どもの背中も痛くならないですし、抱っこ紐を収納するときにもスムーズです。

また、「ヒップシートは使っているうちにシートが下に傾いて、収納のファスナーを開けると中のものが落ちやすい」というお悩みにも着目。

『KABAG hug』なら、抱っこ紐を使用しているときもウエストポーチの向きはそのまま。中のものを取り出しやすく、うっかりファスナーを閉め忘れても、荷物がこぼれる心配はありません。

お出かけがもっと楽しくなる!ヒップシートをじょうずに使おう

ヒップシートの「危ない!」は使い方によるもの。それ自体はとても便利なので、毎日の負担を減らすためにもぜひ取り入れたいお助けグッズです。

ただし製品にはそれぞれの特徴があるので、選ぶときにはしっかり確認しましょう。

使う前には説明書をしっかり読んで、かわいい抱っこマンにも即対応できる楽しいお出かけを実現してくださいね。

(参考)
・子ども安全メール from 消費者庁
Vol.418 抱っこひもからの転落に気を付けましょう!
Vol.525 抱っこひも使用時の転落事故に注意!
・消費者庁 子どもを事故から守る!事故防止ハンドブック(分割版
・消費者庁 平成29年度子どもの事故防止調査-調査結果報告書-:全体版
・東京都 消費者庁 経済産業省 一般財団法人製品安全協会 全国ベビー&シルバー用品連合会 抱っこひも安全協議会 発行リーフレット「抱っこひもからの転落事故に気を付けて!