記事: ひとりの声と半年の試作から生まれたバッグ
ひとりの声と半年の試作から生まれたバッグ
バッグ研究家の林です。
バッグの使い心地は、毎日使うなかで見えてくるものです。水筒の場所が決まると取り出しやすい。書類を入れても形が崩れにくいと、通勤で持ちやすい。一方で、ペットボトルやペンを入れる場所がないと、ほんの少し使いにくい。
そうした日々の気づきは、つくる側だけでは見つけられない、次のバッグの手がかりになります。
今回は、ひとりの方から届いた声をきっかけにKABAG box|時短リュック レギュラーが形になるまでの話を再販開始に合わせて、ご紹介します。

はじまりは、14ページの改善案でした
開発のきっかけは、KABAGを使ってくださった方から届いたメッセージでした。
小柄な方でも、背負った姿が大きく見えにくいこと。それでも、A4サイズの書類や日々の荷物がきちんと入ること。コンパクトさと収納力のどちらも大切にしたいという思いとともに、14ページにわたる改善案と画像をいただきました。
「もう少し小さくしてほしい」というひと言だけでは、使いやすいバッグにはなりません。何を持ち歩くのか、どこで出し入れするのか。実際に使う場面まで見て、初めて必要な構造がわかります。

そのまま小さくすると、収納力が足りませんでした
最初の試作では、従来のKABAG boxの形をそのまま小さくしました。
ところが、サイズを小さくした分だけ内装の収納力も落ちました。折りたたみ傘とペットボトルを左右に入れるとファスナーに負担がかかり、中央の仕切りや外側の生地についても、もう少し硬さがほしいという声が届きました。
見た目の大きさだけを変えても、毎日の使いやすさまではついてきません。
そこで、試作品にいつもの荷物を入れて使っていただきながら、ひとつずつ構造を見直しました。
荷物を入れた状態から、構造を見直しました
内装ポケットは、位置と縫い方を調整。
中央の仕切りに使う芯材と外側の生地も見直し、荷物を入れたときに形を保ちやすい構造を目指しました。
PC収納部分は、A4用紙が入る角形2号封筒の角が折れにくいよう、左右をそれぞれ1.5cm広げました。
ただ小さくするのではなく、必要な荷物の「モノの住所」をつくりながら、取り出しやすさも保つ。そのために、試作とモニターを重ねました。
形になるまで、約半年
改善案をいただいてから、バッグが形になるまで約半年。
試作品を使い、気づいたことを聞き、構造を変えて、また試す。その繰り返しでした。
14ページの資料でなくても、ものづくりの手がかりは届きます。「ここが取り出しにくい」「この荷物の場所が決まるとうれしい」。そんなひと言が、次に見直すべき場所を教えてくれます。
よかったところも、少し気になるところも、どちらも大切な声です。
KABAG box|時短リュック レギュラーの再販を始めました
しばらくお待たせしていたKABAG box|時短リュック レギュラーは、2026年10月9日から再販を始めました。
コンパクトな見た目と、A4サイズや毎日の荷物を分けて入れやすい構造。その背景には、実際に使う方と重ねた試作があります。
気になっていた方は、商品ページで収納やサイズをご覧ください。
すでにKABAGをお使いの方は、使ってみて気づいたことを聞かせてもらえたらうれしいです。毎日の小さな気づきを、これからのものづくりにつなげていきます。
KABAG バッグ研究家 林







