ADHDに特化した「時短リュック」開発のきっかけ

こんにちは、バッグ研究家の林明大です。私はこれまで様々なバッグをデザインしてきましたが、今回は特に特別なプロジェクトに取り組むことになりました。それは、ADHDの方々にとって使いやすい「時短リュック」の開発です。

このプロジェクトを始めるきっかけとなったのは、KABAG「時短リュック」を購入された方からいただいたお手紙からでした。

そのかたはADHDでバッグの中でものがいつも見つからず悩まれていて、「KABAG box mini を購入したのがきっかけでものがすごく見つけやすくなった」と書かれていました。

また同じシリーズでSNSや購入者の声から、「バッグの中がグチャグチャになってしまう」という悩みを多く耳にしたことでした。特にADHDの方々にとっては、バッグの中が整理されていないことが日常的なストレスとなっていることを知り、この問題を解決するために何かできないかと考えました。

バッグ研究家が開発した「KABAG」は、「カバのように大きく口が開く」というユニークなデザインが特徴です。クラウドファンディングから生まれ、多くの方々に支持されてきたこのバッグのコンセプトを活かしつつ、さらにADHD向けに特化した製品を作りたいと考えました。そのために、ADHDの権威である西原三葉さん南和弘さんに協力していただき、ADHDの方々がバッグの中身を一目で確認できるような工夫を施すことにしました。

このプロジェクトは、私にとっても非常にチャレンジングなものでした。ADHDの方々が日常生活で直面している問題に真剣に向き合い、その解決策を見つけるために多くの試行錯誤を繰り返しました。特に、バッグの中身を整理整頓しやすくするための仕切りやポケットの配置、透明な素材を使って中身が一目で見えるようにするなど、細かな工夫するなど特化した機能を検討しています。

このプロジェクトを通じて、私はバッグのデザインが単に見た目の美しさだけでなく、使いやすさや機能性を追求することの重要性を改めて感じました。特にADHDの方々にとって、バッグの中身が見やすく整理されていることが日常生活のストレスを軽減し、より快適な生活を送るためのサポートになると信じています。

次回は、ADHD交流会での意見交換の様子と、参加者の皆さんからいただいた熱い思いを元にしたサンプルリングのスタートについて詳しくお伝えします。どのような意見が飛び出したのか、そしてそれがどのように製品開発に反映されていくのかをお楽しみに。


あったらいいながあるバッグ

「KABAG」