記事: 定位置が続かない人のための、「モノの住所」の決め方
定位置が続かない人のための、「モノの住所」の決め方
「片づけてもすぐ散らかる」を卒業。定位置収納のつくり方
片づけたばかりなのに、気づけばテーブルや玄関が元どおり。「自分は片づけが苦手だから」と思っていませんか。
けれど、片づけてもすぐ散らかるのは、性格や努力の問題とは限りません。大きな原因のひとつは、ものを戻す「住所」が決まっていないことです。
ものの住所を決める「定位置収納」なら、片づけるたびに収納場所を考える必要がありません。今回は、無理なく続けられる定位置の決め方と、散らかりにくい仕組みづくりをご紹介します。
片づけてもすぐ戻るのは、ものの住所がないから
使ったものを戻そうとしても、しまう場所が決まっていなければ、「ひとまずここに置いておこう」となりがちです。
郵便物はテーブルの上、鍵は玄関やバッグの中、文房具は空いている引き出しへ。こうした仮置きが重なると、部屋は少しずつ散らかっていきます。
一方、すべてのものに住所があれば、片づけるときに迷いません。
- 鍵は玄関のフック
- はさみはリビングの引き出し
- 郵便物は専用のトレー
- 掃除用品は使う部屋の収納スペース
職場の整理整頓で用いられる「5S」や「三定」にも、ものの置き場所や量を決め、誰でも分かる状態にするという考え方があるといわれています。
家庭では、難しく考える必要はありません。「このものは、どこに帰るのか」を決めるだけ。それが定位置収納の第一歩です。
ものの住所を決める3ステップ

1.使う場所の近くに置く
定位置は、収納スペースが空いている場所ではなく、そのものを使う場所の近くに決めます。
たとえば、爪切りを洗面所で使うなら洗面所へ。宅配便の受け取りに使う印鑑なら玄関へ。リビングで使う文房具を別の部屋に収納すると、戻すのが面倒になり、出しっぱなしになりやすくなります。
「どこにしまえるか」ではなく、「どこで使うか」を基準に考えるのがポイントです。
使う場所と戻す場所が近ければ、片づけは特別な家事ではなく、使ったあとの自然な動作になります。
2.よく使うものほど手前に置く
毎日使うものを棚の奥や高い場所にしまうと、取り出すにも戻すにも手間がかかります。
よく使うものほど、手を伸ばせば届く場所へ。使用頻度が低いものは、棚の上段や奥側に置きます。
目安は、次のように分けると分かりやすくなります。
- 毎日使うもの:目線から腰までの高さ
- ときどき使うもの:棚の上段や下段
- 季節限定のもの:収納の奥や別の保管場所
収納では、見た目の美しさだけでなく、戻しやすさも大切です。扉を開け、箱を出し、ふたを開けなければ戻せない収納は、毎日使うものには向いていないかもしれません。
3.ひとつの場所には、ひとつの種類を置く
ひとつのボックスや引き出しに、さまざまなものを詰め込むと、必要なものが見つかりにくくなります。
「文房具」「薬」「充電用品」のように、ひとつの場所には、できるだけひとつの種類だけをまとめましょう。
細かく分類しすぎる必要はありません。家族がひと目で分かり、迷わず戻せる程度の分け方で十分です。
たとえば「筆記具」「切るもの」と細分化するより、まとめて「文房具」にしたほうが続けやすい家庭もあります。大切なのは、完璧な分類ではなく、使う人全員が住所を理解できることです。
定位置収納を続けるコツ

・帰宅動線の中に定位置をつくる
鍵や財布、バッグ、上着などは、帰宅してから置くまでの動線上に定位置をつくると散らかりにくくなります。
玄関からリビングまでの間に、鍵を掛ける場所やバッグを置く場所があれば、わざわざ別の部屋へ戻しに行く必要がありません。
まずは、帰宅したときの行動を思い浮かべてみましょう。
「玄関で鍵を外す」「上着を脱ぐ」「バッグを置く」という流れの中に、それぞれの住所をつくります。家族がいつもものを置いている場所は、単なる散らかりポイントではなく、定位置に向いている場所なのかもしれません。
・住所を見えるようにする
定位置を決めても、どこに何を戻すのか分からなければ、時間とともに収納が乱れてしまいます。
収納ボックスや引き出しには、文字やイラストで目印を付けておくと便利です。中身が見えない収納ほど、表示が役立ちます。
文字を読む前に内容が伝わるピクトグラムなら、子どもや家族にも分かりやすく、「どこに戻せばいい?」を減らせます。
ただし、最初から家中をラベリングしようとすると大変です。まずは、鍵や文房具、薬など、よく探しているものから始めてみてください。
お盆の在宅時間に、ひとつだけ住所を決めてみる

まとまった時間があると、家中を一度に片づけたくなるものです。しかし、定位置収納は大がかりに始めなくても構いません。
まずは「よく探すもの」や「いつも出しっぱなしになるもの」をひとつ選び、その住所を決めてみましょう。
鍵なら、帰宅動線上にキーフックを設ける。引き出しなら、ピクトグラムシールで中身を見えるようにする。そんな小さな工夫でも、「使う・戻す」の流れは整えられます。
片づけを続けるために必要なのは、強い意志ではなく、戻す場所に迷わない仕組みです。
ものの住所が決まると、片づけはもっと簡単になります。このお盆は、身近なものをひとつ選び、わが家に合った定位置収納を始めてみませんか?


