バッグにカビ!?【素材別カビ取り方法】汚れとの見分け方は?

「バッグに付いているこの汚れ、まさかカビ?!」
「カビをきれいに取るにはどうしたらいいんだろう?」

大切に保管していたバッグにカビが生えていたらショックですよね。信じたくなくて「ただの汚れ」だと現実逃避したくなるかもしれません。

でも、バッグにカビが生えるのはよくあること。あなただけではないのでご安心ください。

本記事では、バッグのカビでお困りの方のために「カビかどうかの見分け方」や「素材別のカビ取り方法」を解説。「カビの臭い対策」「カビを防ぐ方法」についても説明しています。

お気に入りのバッグを元のキレイな状態に復活させたい方や、大切なバッグの正しい保管方法を知りたい方はぜひ参考にしてください。

バッグにカビ?!汚れとの見分け方

バッグにカビらしきものを発見した時、まずはそれがカビかどうか判断する必要があります。中には紛らわしいものもあるので、カビと汚れの見分け方を確認しておきましょう。

カビと汚れ(ホコリ)の見分け方

カビくさい臭いがすればわかりやすいのですが、中にはあまり臭わないカビもあります。そこでここでは「見た目別」にカビかどうか、判断材料となるポイントをお伝えします。

白くてフワフワ

バッグの表面に「白くてフワフワしたもの」が付いている場合、カビであれば次のような特徴があります。

・白くてポツポツとした、斑点状の模様がある。
・カビくさい臭いがする

上記のような場合、それは「白カビ」です。白カビは簡単に拭き取れるため、少しだとホコリと勘違いしてしまう方もいるかもしれません。

「何年も風通しの悪い場所に保管していた」というような、保管状況も判断材料にするとよいでしょう。

白カビは種類が多く、強いカビ毒を持っているものもあるので注意が必要です。

黄色っぽい色や黒っぽい色のシミ

バッグにシミが発生した場合、カビが原因であれば次のような特徴があります。

・斑点状に変色したシミが広がっている
・カビくさい臭いがする(カビでも臭いがしない場合もある)

以前に白カビを生やしたことがある布バッグに黄色っぽい斑点状のシミが発生していたら、それは白カビが酸化したシミかもしれません。酸化は、白カビが生えた時に正しい処置を行わなかった場合に起こります。

また、革製のバッグに黒っぽいポツポツとしたシミが広がっている場合は、黒カビの可能性があります。

一般的に「黒カビには毒性がない」と言われていますが、アレルギーの原因になるので、やはり注意が必要です。

以上、カビかどうかの見分け方をまとめると「臭い」と「斑点状かどうか」が主なポイントになります。

迷ったら画像検索

カビかどうか判断に迷った場合は、インターネットで画像検索してみましょう。

検索ワードは「布 カビ」「ナイロン カビ」「革 カビ」のように素材名を入れるか、もしくは「バッグ カビ」「カバン カビ」で調べてみてください。

検索窓に検索ワードを入力したら、そのすぐ上か下にある「画像」をクリックすると画像検索ができます。

カビの画像は気分の良いものではありませんが、カビかどうかで後処理の方法が違ってくるので、できればチェックしておきましょう。

革製は脂や塩の可能性も

バッグが革製の場合、カビと見間違えやすいのがスピューと呼ばれる白い物質です。

 

スピューには「ソルト(塩)スピュー」と「ファット(脂肪)スピュー」の2種類あり、どちらも革に含まれていた成分がにじみ出したもの。ですからカビではありません。

カビとの見分け方は「シミの模様が斑点状かどうか」ですが、判断に迷ったらやはり画像検索がおすすめです。

ちなみに、スピューの落とし方は次のとおり。

ファットスピュー:ドライヤーで軽く温めると溶けだすので、乾いた布で拭き取る
ソルトスピュー:ぬらした布を固く絞って拭き取る

さて、もしあなたのバッグに発生していたのがカビであったとしても、あきらめずに次に説明する方法で対処してみてください。

【素材別】カビ取り方法

カビは正しい方法で対処しないと再発生するだけでなく、周囲にカビの胞子を拡散させてしまう可能性もあります。

ここでは「革製のバッグ」と「ナイロン製・布製のバッグ」の2つに分けて、対処方法を解説していきます。

なお、カビ取りをする際はカビの胞子を吸い込まないようにマスクを着用して、屋外で作業しましょう。

革製バッグ:カビの対処方法

革製のバッグはカビの栄養分となる油分を含んでいるため、他の素材と比較してカビが繁殖しやすい傾向があります。革製のバッグにカビが発生した場合の対処方法は次の7種類。

1.高級バッグの場合
2.軽いカビなら天日干し
3.水拭きでとれないカビは重曹で
4.消毒用エタノールはカビ再発予防に効果的
5.カビ取りと再発予防に「革専用防カビスプレー」
6.革専用洗剤で丸洗い
7.専門業者でクリーニング&補修

では順に解説していきます。

革のカビ対処法1:高級バッグの場合

ブランド品などの高級バッグにカビが生えてしまった場合、軽いカビなら次の手順で処理してみましょう。

1.屋外に出て、乾いた布でぬぐうようにカビを拭き取る。(この布は廃棄する)
2.革用のクリーナー(使用可能か要確認)を別の布につけて磨く。
3.革用のクリームで保湿し、しっかり拭き取る。

カビを拭き取った布はビニール袋に入れてから処分しましょう。

また、次のような処理は革にダメージを与えてしまうため注意が必要です。

・ぬれた布でこする
・天日干し
・ドライヤーで乾燥

価値の高いバッグほど、対処方法を誤るとより状態が悪くなる可能性があります。自分で取り除けなかった場合は、無理せず専門業者に依頼されることをおすすめします。

革のカビ対処法2:軽いカビなら天日干し

天日干しをすると、紫外線による除菌効果が期待できます。バッグを天日干しする手順は次のとおり。

1.屋外に出て、乾いた布でぬぐうようにカビを拭き取る。(この布は廃棄する)
2.屋外でしばらく乾燥させる。
3.固く絞ったぬれタオルでバッグの目立たない部分を拭き、色落ちしないか確かめる。
4.大丈夫であれば、バッグ全体を水拭きする。
5.夏なら1時間、冬なら2、3時間程度天日干しする。
6.革用の保湿クリームで保湿し、しっかり拭き取る。

一度カビが生えると再発する可能性があるため、時々陰干しして状態をチェックしましょう。

革のカビ対処法3:水拭きでとれないカビは重曹で落とす

重曹は水拭きでは落としきれないカビを除去するのに便利です。やり方は次のとおり。

1.屋外に出て乾いた布でぬぐうようにカビを拭き取り、軽く乾燥させる。(この布は廃棄する)
2.ぬるま湯100ccに小さじ1杯の重曹を溶いたものを布にしみ込ませ、目立たないところで色落ちしないかテストしてみる。
3.2の重曹水でカビ部分を拭き取る。
4.クエン酸とオリーブオイルを同量ずつ混ぜあわせ、布にしみ込ませてバッグ全体に塗る。
5.乾いた布で拭き取り、十分に乾燥させる

重曹には除菌効果がないため、カビの再発生を防ぐには次に説明する「消毒用エタノール」での処理が必要になります。

革のカビ対処法4:消毒用エタノールは再発予防に効果的

消毒用エタノールは除菌効果があるのでカビ取りとカビ再発予防に効果的です。

ただし革製品は変色の心配があるため、目立たない部分で試してから使用しましょう。

やり方は乾いた布に消毒用エタノールを含ませ、丁寧に拭き取ったら天日干しして乾燥させます。その後革用クリームで保湿し、しっかりと拭き取ってください。

革のカビ対処法5:より安心「革専用防カビスプレー」

バッグのカビ除菌対策には「革専用防カビスプレー」も効果的です。

一般的な防カビスプレーの使い方は次のとおり。

1.スプレー剤を布に含ませてカビを拭き取る。
2.全体にスプレーしてそのまま乾燥させる。
3.乾いたら革用のクリームで保湿し、きれいに拭き取る。

実際に使用する際は、商品の使用方法をご確認ください。「革専用」とうたっていますが、使用できない革素材もあるので注意が必要です。
革専用防カビスプレーは防カビ剤をたっぷりとバッグにしみ込ませるため、カビが再発生しにくくなるのがメリットです。

革のカビ対処法6:革専用洗剤で丸洗い

自分でできるカビ取りの最終手段は丸洗い。「革製品を水洗いして大丈夫なの?」と不安になる方も多いでしょう。

実は「革製品専用の洗剤」なるものが各種市販されています。通販サイトの口コミを見てみると評判は上々なので「クリーニングに出すのはもったいないけれど、捨てるのは忍びない」という場合、試してみるのもいいかもしれません。

表示には「洗濯機で洗える」とありますが、バッグの場合はスポンジで手洗いしましょう。洗いあがったら水気を拭き取り、革用の保湿クリームを塗ってから完全に乾燥させます。

質感が変わってしまったり型崩れしたりする可能性が高いので、高級品にはおすすめできません。「ダメになってもいいから、洗ってサッパリさせたい」方向けの対処法です。

革のカビ対処法7:専門業者でクリーニング&補修

高級バッグや思い入れのあるバッグがカビで手に負えない状態になった時は、専門業者に依頼されることをおすすめします。費用が心配な場合は何社か見積をとると、相場がわかるので安心。

専門業者なら、カビ取りだけでなく補修までお願いできる場合もあります。納得がいくまで説明を聞き、費用対効果があるか考えたうえで依頼するか判断してください。

以上、革製バッグにカビが生えた場合の対処法について解説しました。次はその他の素材についてです。

布製・ナイロン製のバッグ:カビの対処方法

布やナイロン素材のバッグにカビが生えているのを見つけたら、まずは胞子をまき散らさないようにそっと屋外に持ち出します。マスクを着用したら、バッグが丸洗いできるかどうか確認しましょう。

その後の手順は次のとおり。

1.消毒用エタノールをバッグの目立たない部分に付け、5分間放置して色落ちしていないか確かめる。黒カビの場合は酸素系漂白剤をお湯で薄めたもので、同じく色落ちテストをする。
2.色落ちしていなければ、消毒用エタノールを含ませた布でカビを取り除く。
3.カビの色が取りきれない場合は、1の酸素系漂白剤を布かブラシでたたくようにしみ込ませる。
4.数分間おいて、丸洗いできるバッグは手洗いする。洗えないバッグは漂白剤が残らないように水拭きする。
5.天日干しをして十分に乾燥させる。

キャンバス生地のトートバッグは洗濯すると型崩れして風合いが変わってしまうため、丸洗いはおすすめできません。もし洗濯した場合は、脱水を20秒程度にして形を整えて干しましょう。

革・ナイロン・布共通:カビの臭い対策

カビは見た目にきれいになっても、カビくさい臭いはなかなかとれないものです。臭いを完全に取り去るのは素人では難しいため、応急処置としてできることを挙げておきます。

・天日干しする
・扇風機の風を当てる
・ドライヤーの風を当てる
・消臭スプレーをかける

天日干しできないバッグや、梅雨時で干せない場合は扇風機の風を当ててみましょう。

急ぎで臭いを飛ばしたい場合はドライヤーが便利ですが、温風はバッグにダメージを与えるため送風で使用します。扇風機やドライヤーを使用する際は、窓を開け放して十分に換気をしましょう。

消臭スプレーを使用する場合は、目立たない場所で色落ちやシミ、縮みが発生しないか確認してからお使いください。

以上を試しながら毎日使っていると、多少は臭いが和らぐかもしれません。

カビは一度発生すると生地の中に根を張るため、完全に取り除くのは難しいと言われています。健康にも悪影響を及ぼすので、できれば「予防」に力を入れたいところです。

次の「バッグのカビを防ぐ方法」では予防のしかたを解説します。

バッグのカビを防ぐコツ

バッグのカビを防ぐために、まずはカビが生える原因を理解しておきましょう。そのうえで「収納時」と「日常」に分けてカビ予防策を解説していきます。

カビが生える原因

カビは「温度・湿度・栄養」の3条件がそろうと発生しやすくなります。温度は20~30℃、湿度は60%を超えると徐々にカビの活動が活発になります。

そこに汚れや洗濯のり、ダニ、革に含まれる油分やタンパク質といった栄養分があると「一気にカビが大発生」することも。

そんな事態にならないよう、できることを解説していきます。

【収納時】カビ予防策5つのポイント

収納時のカビの予防策として有効なのは次の7つ。

1.汚れを落とし乾燥してから収納
2.箱はNG!不織布に包んで保管
3.バッグの中に新聞紙を詰める
4.保管場所の湿気対策
5.年数回バッグを点検する

それでは順に見ていきましょう。

【収納時】カビ予防策1:汚れを落とし乾燥してから収納

バッグを収納する前は、カビの栄養分となり得る汚れをきれいに落としておきます。また、雨にぬれた時は完全に乾かしてから収納しましょう。

カビの原因である栄養と湿り気を取り除いておくことが大切です。

【収納時】カビ予防策2:箱はNG!不織布に包んで保管

バッグを箱に入れて押し入れやクローゼットに収納している方、多いのではないでしょうか。

実は、バッグを箱に入れて長期間保管するとカビが生えやすくなります。

バッグは購入した時に付いていた不織布の袋に入れて保管するのが正解。不織布は通気性が良いのでカビの予防になります。

収納する際はバッグ同士を離して保管すると、より通気性が良くなります。スペース的に難しい場合は、カビの生えやすい革のバッグだけでも「風通しの良さ」を意識して保管しましょう。

【収納時】カビ予防策3:バッグの中に新聞紙を詰める

バッグの中に新聞紙を丸めた物を詰めると型崩れを防ぐだけでなく、カビ予防にも効果的です。これは、新聞紙が湿気を吸収する性質があるから。

新聞紙がない場合は、購入した時に入っていた詰め物を使用しましょう。

【収納時】カビ予防策4:保管場所の湿気対策

押し入れやクローゼットなど空気が滞留する場所はカビが発生しやすいため、対策が必要です。

主なカビ予防策は次のとおり。

・定期的に扇風機で風を入れる。
・床に置くタイプの除湿剤を使用する。
・床に置いて保管する場合はすのこを敷く。

梅雨時など湿度の高い日が続く場合は、毎日でも空気の入れ替えをしましょう。その際、カビの臭いがしないかチェックしてください。

【収納時】カビ予防策5:年数回バッグを点検する

年に数回、湿度の低い日を選んでバッグの状態をチェックしましょう。面倒であれば、すべてのバッグを点検するのは年1回にして、お気に入りのバッグだけでも時々取り出して陰干しすると安心です。

【日常】カビ予防策3つのポイント

日常のカビ予防策として有効なのは次の3つ。

1.防水スプレーを使用する
2.中身を入れっぱなしにしない
3.使用したらつり下げておく

順に解説していきます。

【日常】カビ予防策1:防水スプレーを使用する

日常のカビ予防策として、1つ目は「防水スプレーを使用する」こと。

バッグが雨にぬれた時、水分がしみ込むと乾きにくくなりカビの原因になります。あらかじめ防水スプレーをかけておけば、水分をはじくのでぬれても短時間で乾きます。

防水スプレーを使用する際は、目立たない部分でシミにならないか確認してから使用しましょう。

【日常】カビ予防策2:中身を入れっぱなしにしない

バッグに物を入れっぱなしにしておくと、湿った時に乾燥しにくくなります。また、食べ物のカスが底にたまっているとカビの栄養分になってしまう心配も。

毎日使用するバッグは、せめて週末だけでも中身を取り出してゴミを取り除き、陰干しするとカビ対策になります。

【日常】カビ予防策3:使用したらつり下げておく

日常、使用頻度の高いバッグはつり下げて収納するのがおすすめです。床は湿気がたまりやすいため、もしバッグが湿気っていた場合乾きにくいからです。

つり下げる場合は中身を空にしておかないと型崩れするので注意しましょう。

以上、バッグをカビから防ぐ方法について解説しました。次に、保冷バッグをカビから守る方法についてご説明します。

保冷バッグをカビから守るお手入れ方法

保冷バッグは食品を入れるため、カビは許しがたい存在ですよね。保冷バッグをカビから守るポイントは次のとおりです。

・使用後は、保冷剤を入れっぱなしにしない。
・使用後は、乾いた布で拭いて陰干ししておく。
・汚れたらきれいに水拭きする
・消毒用エタノールスプレーをかける

使用すると湿気ってしまう保冷バッグは汚れもたまりやすいので、よほど気を付けないとカビの温床になります。

使い終わったら都度お手入れをして清潔さを保ちましょう。

まとめ

今回はバッグのカビ対策として「汚れとカビの見分け方」「カビの対処方法」「カビを防ぐコツ」について解説しました。

バッグは使わずに保管しているより、時々使用している方がカビにくくなります。ですからお気に入りのバッグは手の届きやすい場所に収納し、気軽に使うようにしましょう。

そしてもしカビが生えてしまったら、本記事を参考に対処してください。

エコバッグとしても使える保冷バッグは便利な商品ですが、こまめにお手入れをしないとカビが発生してしまいます。しかし、拭き取るだけできれいになるので案外手間はかかりません。

保冷バッグはエコバッグとしても使用できるので、1つ良いものを持っていると重宝します。本サイトではおすすめの保冷バッグをご紹介していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。